【生後0ヵ月】新生児の赤ちゃんの成長と特徴

1.新生児が見せる「原始反射」とは?種類と特徴を知っておこう!

「 吸てつ反射 」
 口の周りを指などで触れると強い力で吸いつく反射。生まれてすぐでもママのおっぱいを自分で飲める力が備わっています。

「把握反射」
 手のひらに指を当てるとギュッと握りしめてきます。足の裏でも同様の反射が見られます。

「モロー反射」
 大きな音や、体に何かが触れた時に驚くようにして両手両足をパッと広げます。

「 引き起こし反応 」
 寝ている状態から、両腕を持ちゆっくりと上体を引き起こします。その時に首が座っていない新生児でも、体を丸めようとして頭を持ち上げようとする反射。これは生後1ヵ月ほどで消失します。

「原始歩行」
 両わきを支えて立たせた状態にして、足の裏が床につくと両足を交差に出して歩こうとする反射です。歩くという機能がすでに生まれ持って備わっています。生後5ヵ月ほどで消失します。

2.新生児のからだ

【頭・目】
 新生児の頭のてっぺん(大泉門)はぺこぺこしています。脳の成長に合わせて頭蓋骨の大きさが自然に調整され、1才半ごろまでには閉じていきます。このころは髪の毛が生えている子、生えていない子とそれぞれですが、2才くらいまでに生えそろいます。また、生後1年で頭周囲が約10cm増加し、成人の脳の80%が完成します。
 目はなんとなくぼんやりと見える程度でまだ焦点は合いません。

【へそ】
 ママから赤ちゃんに酸素や栄養を送っていたへその緒は、生まれると同時にその役目を終えます。だんだん乾燥してしぼみ、生後2週間くらいで自然に取れます。へそがジュクジュクしている間は消毒が必要となります。沐浴後、綿棒に消毒液をつけて、へその緒のつけ根を消毒しましょう。

【手・足】
 手足は外からの刺激に反射して動くことがありますが、赤ちゃんは思うように動かせません。手をギュッと握りしめ、腕はひじを曲げたW字型、 足はひざを曲げたM字型をしています 。沐浴の時には優しく手のひらを開いて洗いましょう。足の裏はぷくぷくして土踏まずがない偏平足ですが、歩くようになると土踏まずは自然にできてきます。

【性器】
 女の子の外性器や男の子の睾丸は赤く腫れていることがありますが、生後2~3日でおさまります。またデリケートな部分なので沐浴の時にはこすりすぎないようにしましょう。

【五感と味覚】
 五感は胎児のときにほぼ完成していて、甘い・苦い・すっぱいなどの味覚は、生まれたときにすでに持っています。

【身長・体重】
 生後0ヵ月~1ヵ月未満のおおよその身長と体重です。

身長体重
44.0 ~ 57.4 cm2100 ~ 5170g
44.0 ~ 56.4 cm2130 ~ 4840g

3.新生児の赤ちゃんは眠って、泣いてのくり返し。欲求を満たしてあげよう!

 新生児の赤ちゃんは、昼夜の区別なく眠り、眠りのサイクルが短い! そして1日に16時間〜18時間は寝ています。2〜3時間ごとの短い眠りと覚醒を繰り返すので、授乳して寝たと思ってもあっという間に目を覚まして泣きます。 空腹や暑さ、排泄などの不快を泣くことで周りに伝え、欲求を満たせば安心して眠りにつきます。ママやパパ、周囲の人とのこのやり取りによって、赤ちゃんは自己受容と他者との信頼関係を育んでいきます。

 また、楽しいからと笑うというのはまだ先ですが、ときおりニコッと微笑む生理的な笑顔(新生児微笑)があり、ママ、パパを和なごませてくれます。

4.ママの様子と母乳について

 産後1週間に出る初乳は免疫物質を含み、赤ちゃんを病気や感染症から守ってくれる働きがあります。乳首を吸われると、その刺激でオキシトシンが分泌され、母乳がわき出ます。はじめのうちは母乳が思うように出なかったり、乳房が張ったりと大変ですが、母乳は子宮収縮の手助けもしてくれるのでママにとっても嬉しいことがあります。毎日の習慣で少しずつ慣れていきましょう。

 夜中でも授乳したりしてママの睡眠が全然取れない!慣れない育児や睡眠不足でストレスも溜まるので赤ちゃんの泣き声や周囲の不用意な言動でイライラしたり、気持ちが不安定になりがちです。赤ちゃんが寝ているときは、一緒にお昼寝をしたりして、無理せず過ごすことが大切です。

 また、授乳をするとお腹が空いたり、疲れたりします。母乳は血液から作られるので、普通以上に沢山の血液を作る必要があり、血液を母乳にするためのエネルギーも多く必要なので、一回の授乳で軽いランニング並みのカロリーを消費しています。疲労回復のために栄養のあるものを食べて、休めるときに休むように心がけましょう。